龍昇企画 帯広公演

※この公演は終了いたしました。ご来場下さり、ありがとうございました。
 公演の様子はこちらからどうぞ。

「チャイニーズ・スープ」

作:平田オリザ 演出:大橋宏  出演:土井通肇、龍昇、佐藤華子

と き
2012年11月3日(土) 
午後7時開演★  
4日(日) 
午後2時開演   
午後6時開演  
ところ 演研・茶館工房(帯広市大通南6丁目喫茶大通茶館2階)
料 金 前売・予約 2500円 当日 2800円 高校生以下 500円
 
お問い合わせ 大通茶館(電話0155-25-7140)
※チケットは各ステージとも40席限定です。満席の場合は当日券が出ないこともありますので、お早めのご予約をお願いします。
※会場には駐車場がございません。市内有料駐車場または公共の交通機関をご利用下さい。

※龍昇企画帯広公演にともない11月3日(土)は、演出の大橋宏による演劇ワークショップを開催します。受講料無料、対象は中学・高校生。詳しくは大通茶館(電話0155-25-7140)まで。


 最初に「チャイニーズスープ」を書いた時のことは、不思議とよく覚えている。
たしか龍昇さんに、渋谷の小便横町にある沖縄料理屋に呼び出されて、「犬井(邦益)さんに、冷戦が終わって失業したスパイの話を書いてもらうんだけど、海外を舞台にしようと思っていて、でもどうもイメージがよく判らないから手伝ってくれないか」という、こちらとしてもなんだかよく判らない話だった。
 結局、犬井さんの仕事が忙しくなって、途中からは、私が引き継ぐように戯曲を書いた。これが、自分の劇団以外に戯曲を書く初めての経験になった。
 そのあと、もう一人の出演者である土井通肇さんからの依頼が来て『阿房列車』という作品を書き、それがいろいろな方たちの目にとまって、今の私がある。
 ベルリンの壁崩壊から20年経った2009年に、新たに『チャイニーズスープ』を書き換えることになった。素材の3割程度は初演のままだが、台詞はすべて書き換えた。大幅改訂と続編の中間のような台本になった。
 今年、初めてベトナムに行った。その前日は沖縄で日帰りの仕事があって、本当は那覇からハノイの方が断然近いのだけど、そんな便はないので仕方なく一度東京に戻って、翌日また、成田からハノイに向かったのだった。「北爆」という言葉をかろうじて覚えている世代の私にとっては、平和のありがたみをしみじみと感じる旅となった。沖縄返還から今年で40年。来年は日越友好40周年だと聞く。
 この20年とか、40年といった時間の経過を、いまになって、ふり返ることが多くなったのは、歳をとったからだけではないだろう。大幅改訂でも続編でもいいので、時の重さに耐えるような戯曲を書いていきたいと、いつも思っている。
 再々演を心からありがたく思う。

平田オリザ 

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龍昇企画帯広公演「チャイニーズスープ」アルバム

出演は帯広出身、龍昇企画の龍昇さん(写真右)
なんと早稲田小劇場創立メンバー、元祖演劇乃素いき座の土井通肇さん(写真左)
そして、北海道赤平出身の佐藤華子さん(写真中央)
初日、終演後はアフタートークを行いました。

また、その日の午後には演出の大橋宏さんによるワークショップも行われました。

高校の演劇部の皆さんが参加してくれました。

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