第16回公演 ロングラン公演
トイレはこちら
作・別役 実
演出・富永浩至

スタッフ
照明 武田雅子 鈴木奈都子 効果 上村裕子 衣裳 赤羽美佳子 小道具 元木奈保 装置 前本政道 舞台監督 部田泰恵子

キャスト
男1・片寄晴則・上村裕子(ダブルキャスト)  男2・富永浩至

とき
(片寄バージョン)
1988年9月10日(土)開演午後7時 午後9時 11日(日)開演午後3時 午後6時 
10月1日(土)開演午後7時半 午後9時 
11月5日(土)開演午後7時半 午後9時 
12月3日(土)開演午後7時半 午後9時
1989年2月4日(土)開演午後8時 3月11日(土)開演午後8時 4月8日(土)開演午後8時 5月13日(土)開演午後8時
(上村バージョン)
6月10日(土)開演午後8時 7月15日(土)開演午後7時半 午後9時 9月9日(土)開演午後7時半 午後9時
10月14日(土)開演午後8時 11月11日(土)開演午後8時 12月2日(土)開演午後8時

ところ
シアター&喫茶大通茶館(帯広市大通南6丁目)
前売り 800円  当日 1000円  (コーヒー券付き)  

アンケートを見る

●上演パンフレットより 

 

上演にあたって

富永 浩至
 芝居をするという行為が自分にとって何てあるか?例えばこんな単純な問いに答えが出せないでいる自分がいる…この春、私は5年間勤めた会社を辞めた。今の社会では、仕事以外になにかに打ち込むことはなかなか理解してもらえないものである。特に芝居という集団で行うものは、個人のあいた時間にこつこつできるものとは違いかなり難しい。そんなわけで辞めたのであるが、実は、芝居をすることか自分にとって何であるか、もう一度考えるきっかけが欲しかったこともある。
 さて、今回の公演であるが、5年前私が演研に入って初めての芝居「受付」以来2回目の別役の芝居である。「受付」同様、この「トイレはこちら」も別役が自分の配偶者の劇団“かたつむりの会”に書き下ろした二人芝居である。今回もまたいわゆる別役語に悩ませられながら、稽古が進まない日が続いている。
 二人の役者のズレがおもしろく、それがどこまでお客さんに伝わるか納得の行くまで、ロングランを統けるつもりである。そしてこのロングランが終わるときには一つの答えを出していたいものである。
 最後に、自分の我が侭に付き合ってあんなにやりたくなかった役者をやる羽目になってしまった片寄氏に本当に感謝。


つ ぶ や き

否!役者宣言
片寄 晴則

 社会人として年齢を重ねるごとに芝居と仕事の両立が難しくなるものであり、転勤を機に私が公務員をやめて8年になる。今度は富永が5年間の営業マンの生活にビリオドを打ってしまった。いずれも、芝居をより身近かにおいて生活してゆきたいという願望からである。その富永が、今まで以上に芝居と係わる手段として、通常の活動の枠外で作品を創りそれをロングランとしてやってみたいと言い出し、つい乗せられた私が役者として立たされる羽目に陥った。最初は半信半疑だった公演が、現実を帯びて来たからもういけない。演出の自分から見て全く魅力のない役者である自分がわかるからこそ舞台に立つことをやめて十五年。日々自分や集団を呪い、逃げだそうとしている今の私である。ロングランを続ける中でキャスティングも入れ替え、多様な展開を目論んでいる今回の作品です。決して役者復帰ではないことを宣言して…
 どうぞ笑ってやってください。

 

 

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アンケートより

・短編小説を読むような気軽さと、目で見ること耳で聞くことの臨場感で大変楽しめました。(26歳・男性)

・男1の在り方がいまひとつストンときませんでした。ガンバって下さい。又楽しみに観に来ます。(43歳・男性)

・前回見た時は、なんてあっさりしたエンディングなんだろうと思ったのですが、今回は何か考えさせられるものを感じました。おもしろかったです。(26歳・男性)

・外の車の音が聞こえたのは残念。あと私が思うには、女役の服装と表情を別 役の作品はもっとおさえた方がいい気がする。しかし演出は、その劇団のもの。セリフはとてもこなされていた。(23歳・女性)

・見たのは3回目です。上村さん、よかったです。時々見せるうるんだ瞳、セリフの間、良かったです。全体を通 しては、もう少しメリハリのある方がいいのではないかなァー。(24歳・女性)

・こうして間近で見ていることもあって、より舞台に引き込まれる感じがしてよかったです。これからもよい作品を見せて下さい。(29歳・女性)

・ 女の人と男の人でとてもお芝居がかわるんですね。よかったです。これからもがんばって下さい。 (25歳・女性)

・おもしろい。とてもおもしろい。台詞の(役者の)つくり出す不思議な空間がとてもスリリングでおもしろかった。(41歳・男性)

・ざんねんと云うより申し訳ないのですが、ちょっときたいを下まわりました。男の方が「変な人」と云う事になっていると思うのですが、おこったシーン等にふつうの人になってしまう気がして。そのギャップが、あァ、演技しているんだなと現実にひきもどされてしまって…(31歳・男性)

・はじめのうちからラストがわかった。もっと盛り上がり(メリハリ)があったらよかったと思う。けっこうおもしろかった。(28歳・男性)

・ロングラン公演のおもしろさが、最近わかってきたような気がします。今回は今までの中で一番おもしろかったと思います。(30歳・女性)

・男の人のさりげない思いやりがよく出ていたと思う。女の人のせりふがはぎれがよくて聞きやすかった。いい機会をありがとうございました。(45歳・男性)

・とても面白かった。家事やら仕事やらでなかなか外出しないのですが(初めて友達に連れてきてもらったのですが)、思い切って来てみて良かったです。(47歳・女性)

 

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