演劇ワークショップ

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 劇団演研第45回公演「隣にいても一人」に客演していただく、劇団青年団の大塚洋氏による演劇ワークショップです。より演劇に興味を持っていただくことを目的にしていますので、役者を目指している方だけでなく、初心者の方や芝居の裏側をのぞいてみたい方もどうぞ自由にご参加下さい。

日 時 10月6日(日)午前10時〜午後5時
場 所 帯広市民文化ホール リハーサル室
対 象 18歳以上の演劇に興味がある方ならどなたでも
定 員 20名(定員になり次第、締め切ります)
参加料 無料
問い合せ 劇団演研(TEL0155-25-7140)
申し込み メールまたは電話(TEL0155-25-7140)で

講師プロフィール
・昭和54年 安部公房スタジオに参加
日本芸術学園 演劇専攻科講師(昭和61年3月まで)
・平成2年 劇団風の街に参加
・平成8年 東京音楽大学・大学院オペラ科講師(平成9年3月まで)
・平成10年 劇団青年団に参加
・平成12年 桜美林大学・総合文化学科講師(現在に至る)
・平成13年アミューズメントメデイア総合学院・声優科講師(現在に至る)

ワークショップ報告
2002年10月12日(土)付け北海道新聞(夕刊)帯広地方版に載った記事です。

研ぎ澄ます自分の感性 大塚洋さん(劇団「青年団」)がワークショップ

 観客の想像力を喚起する「静かな芝居」として海外でも評価が高い、劇作家平田オリザさん主宰の劇団「青年団」。その俳優で、十勝でも公演などでなじみの深い大塚洋さん(48)が6日、帯広の市民文化ホールで、演劇ワークショップ(基礎講習会)を開いた。
 大塚さんは今月26、27両日、帯広の劇団演研(片寄晴則代表)公演に客演するため帯広に滞在中。けいこの合間をぬ って、今回のワークショップが実現した。
 ワークショップには、管内のアマチュア劇団員や高校の演劇部顧問など20人が参加。動きが内面 とどうつながるかを感じ、見つける、さまざまな試みを体験した。
 「耳を澄まして聞こえた音に集中して」。大塚さんは指示をした。時計の音、蛍光灯や空調の音・・・。「一つの事に深く集中すると、無駄 な力が抜けて敏感になる。その結果、空間の中に深くかかわる可能性が広がる」。自分の感性を研ぎ澄ましていく試みが続く。

 歩いてすれ違う−この設定だけで即興劇が始まった。「ふと、わいた感情を捨てずに受け止めて」と大塚さん。すれ違い、振り向き、見つめ合う。沈黙を破り、演技者が言葉を口にした。それを境に緊張感は途切れた。
 「惜しいなあー」。大塚さんが演技を止めた。「不安なら不安をそのまま出せばいい。言葉で説明し、作ろうとするから行き詰まる。近づく、触れる。言葉にするのを我慢して、わいた気持ちを膨らませてみると、違う広がりが見えるはず」。ドラマ手前の心の動きがどういうことか。説明に参加者は聞き入った。
 うわべだけの言葉でその場を取り繕い、可能性を狭めてはいないか。内面にわいた感情を受け止め、今居るその場に「存在」しているだろうか。大塚さんが提示したさまざまな試みは、普段の私たちの生活にも疑問を投げかけてくる。
(帯広報道部 水上 晃)
 

 

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