劇団演研 第47回公演「隣にいても一人」

※帯広公演のアンケートを集計しました。下のアンケート集計よりお入りください。(9月24日更新)
 公演のパンフレット記事を追加しました。(9月25日更新)
 道東演劇祭の記事を追加しました。下の新聞記事よりからお入りください。(10月1日更新)
※第三回道東小劇場演劇祭、無事終了しました。報告のページできました。こちらから(10月7日更新)
※道東小劇場演劇祭inアゴラ、無事終了しました。報告のページはこちらから。(10月31日更新)
新聞記事より
帯広公演アンケート集計
公演パンフレット

「隣にいても一人」

 出演
  
上村裕子 富永浩至 坪井志展 大塚洋(青年団)

「隣にいても・・」舞台写真
第45回公演より

 

「隣にいても一人」再演にあたって
劇団演研 片寄晴則

 我々の創立20周年記念公演に「思い出せない夢のいくつか」を上演させていただき(道内の劇団が平田オリザ作品を取り上げたのは初めてでした)しかもその年、地元紙の企画で毎月2日間の平田さんのワークショップが1年続き、そこに参加させていただいたのが私達と平田オリザさんとの交流の始まりでした。以来、札幌での劇作家大会・青年団北海道ツアー・ワークショップそして上京の際など機会がある度に深夜まで酒を酌み交わし、芝居談議に花を咲かせ、平田さんには三度も我々の公演に足を運んでいただきました。
 座付作家を持たず、既成の脚本での上演活動を続けてきた私達にとって、原作者に観ていただくことさえ望外の喜びだったのに、何と創立25周年の記念に我々のために脚本まで書き下ろしていただきました。それが今回の「隣にいても一人」です。
 5年間の道内独占上演権をいただき、自分達の財産演目として帯広はもとより道内各地、そして東京・アゴラ劇場での上演も視野に入れて二演目の稽古に入ったばかりの一昨年6月、兄・義男役の佐久間孝が交通 事故で急死したため、その計画は頓挫してしまいました。
 佐久間を想定して書かれた役でもあり、代役を立てることなど考えもしなかったのですが、昨年、平田さんの薦めもあり「青年団」の大塚洋さんが一カ月帯広に滞在し、再びこの作品を立ち上げることに協力して下さいました。プロの作家が私達アマチュア劇団のために書き下ろして下さるという夢のような出来事に加え、プロの役者との共演させていただくというこれまた夢のような機会をいただき、勢いに乗って今回の東京公演ということになってしまいました。
 初演時、帯広に駆けつけ観て下さった平田さんには思いがけない好意的な評価を頂きましたが、まだまだ演り残している部分がたくさんあり満足はしておりません。大塚さんの胸を借りてより密度の高い舞台にするのはもちろんのことですが、せめて北海道に暮らす私達らしい雰囲気を感じ取っていただけたらと思いながら稽古に臨んでおります。
 皆様の忌憚のない御意見。御感想をたくさんお聞かせ下さい。それが今回の企画を立ち上げるにあたっての、私達の最大の目的なのですから。


【帯広公演】(大通茶館特別公演)※終了しました
と き
 2003年9月20日(土)午後6時 午後9時(深夜興行)
       21日(日)午後2時
ところ
 喫茶 大通茶館(帯広市大通南6丁目)
前売り 1500円  当日1800円
問い合わせ 劇団演研(TEL0155-25-7140)

【釧路公演】(第3回道東小劇場演劇祭参加)※終了しました
と き
 2003年9月28日(日)午後2時(アフタートーク有り ゲスト木野花氏)
ところ
 波止場の芝居小屋(釧路市港町4番地 TEL0154-42-3732)
前売り 1500円  当日1800円
問い合わせ 劇団演研(TEL0155-25-7140)
      劇団北芸(TEL0154-42-3732)

【東京公演】(道東小劇場演劇祭inアゴラ参加)※終了しました
と き
 2003年10月11日(土)午後1時
       12日(日)午後4時
       13日(祝)午後7時(アフタートーク有り ゲスト平田オリザ氏)
ところ
 こまばアゴラ劇場(東京都目黒区駒場1-11-13)
前売り 1500円  当日 1800円
問い合わせ  劇団演研(TEL0155-25-7140)
      こまばアゴラ劇場(TEL03-3467-2743)

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新聞記事より

   ●2003年9月30日(火)北海道新聞(夕刊)

帯広の劇団「演研」
“古巣”の喫茶店で
14年ぶりに公演



14年ぶりに大通 茶館で繰り広げられた「演研」の舞台

  帯広市内の劇団「演研」(片寄晴則代表)の公演「隣にいても一人」がこのほど、14年ぶりに帯広市大通 南6の喫茶店「大通茶館」で行われ、観客の息づかいが伝わる小劇場の雰囲気を楽しんだ。
 大通茶館はかつて演研が10年間公演し、劇団の基礎を築いた場所。今年は初の東京公演(10月)が決定し「小劇場の良さを伝えたい」という劇団の原点に戻り、東京に乗り込もうと企画された。
 演目の「隣にいても一人」は、離婚の危機にある夫婦のそれぞれの弟と妹が、ある朝、突然、夫婦になっていたという不条理劇。昨年に続き東京の劇団「青年団」から大塚洋さんを客演に迎えて行われた。
 広さ二十畳ほどの店内には、ビニール箱で組まれた客席が設けられ、観客は2、3メートル先での役者の熱演に熱心に見入っていた。
 東京公演は10月11〜13日、目黒区駒場のアゴラ劇場で行われる。


   ●2003年9月28日(日)北海道新聞(朝刊)

さらば「芝居小屋」
道東の3劇団の演劇祭開幕

  道東の三劇団による第三回道東小劇場演劇祭が27日、釧路市港区4の「波止場の芝居小屋」で始まった。同劇場は来年三月に取り壊わされる予定でこれが最終公演。28日は同劇場を拠点としてきた釧路の劇団「北芸」が登場し、同劇場での活動を締めくくる。
 27日夜は、北見の劇団「動物園」が「こころゆくまで。」を上演した。警察官宅に入った泥棒と、警察官の間に、奇妙な信頼関係が芽生えていく喜劇。夫婦のきずなや友情を考えさせる内容に、観客も見入っていた。
 28日は午後2時から帯広の「演研」、同6時から「北芸」が公演する。


   ●2003年9月24日(火)北海道新聞(夕刊「十勝野」より)

 おおらかな芝居したい
帯広演研が初の東京公演
片寄晴則
 東京・こまばアゴラ劇場で10月11〜13日、帯広演研と釧路・北芸、北見・動物園の三劇団が参加して、「道東小劇場演劇祭inアゴラ」が開催される。
 東京の劇団「青年団」の主宰者で、劇作家・演出家、そしてアゴラ劇場の支配人でもある平田オリザ氏の招きによるものだ。演研が上演する「隣にいても一人」は、2000年の創立25周年の記念に、平田氏が私たちのために書き下ろしてくれたオリジナルでもある。
 以前から交流のあった平田氏は初演を帯広まで観に来てくれ、思いがけない好意的な評価をしてくれた。すぐにも東京で上演するように勧められたが、私は辞退させてもらった。
 地方のアマチュア劇団が東京で公演したところで観客動員はままならず、評価の対象になるわけでもない。まして、これを機に東京進出などを考えているわけでもない。私たちがもっとも大切に思っているのは、この帯広の地で地元の観客に支えながら、地域の皆さんに評価される集団に育っていきたいということだからだ。
 しかし、平田さんの考えは違っていた。「演研は25年以上も地道な活動を続け、地域の小劇団にありがちは、趣味レベルの演劇を脱し、地域の生活者でありながら演劇を生活の中心に据えている。作品に真摯に取り組む持続的な態度は、全国レベルでも、地域の演劇活動の範となるものだ。 (右上へ)

特に、道東小劇場演劇祭は、東京でも十分にインパクトを与えられるものと思われる」とのコメントを寄せて、東京公演を要請してくれた。
 そんなわけで、創立28年にして初の東京公演となった。演研の「隣にいても一人」のほか、釧路・北芸は「この道はいつか来た道」(別 役実・作)、北見・動物園は「こころゆくまで。」(門肇・作)と、三劇団とも代表作をもって臨むことにしている。
 東京での上演前、9月27、28の両日には、北芸の拠点劇場である「波止場の芝居小屋」(釧路)で、第三回道東小劇場演劇祭を開催する。好評のアフターステージトークは、ゲストに女優であり演出家としても活躍中の木野花氏を迎える。第一回の鐘下辰男氏、第二回の坂手洋二氏(ともに劇作家・演出家)同様に、上演後にプロの厳しい目で講評してもらうことにしている。
 普段批評を受ける機会が少ないわれわれにとって、プロの演出家が自分達の芝居をどう評価するのか、観客の反応と共に楽しみにしている。
 東京の観客に私たちの舞台がどう映るのか、今から緊張している。が、気負うことなく、北海道に住む私たちらしいおおらかな芝居にできればとけいこを重ねる毎日だ。


 

   ●2003年9月19日(金)北海道新聞(夕刊 全道版)

「道東発」の
芝居をアピール

釧路と東京で
27日から小劇場演劇祭

 北見、帯広、釧路各市の三劇団でつくる道東小劇場ネットワークが「第三回道東小劇場演劇祭」を27(土)28(日)の両日、釧路・波止場の芝居小屋(港町四)で行う。10月11(土)〜13(月)には東京でも初開催し、「道東発」の芝居をアピールする趣向だ。
 参加劇団は1988年旗揚げの北見・劇団動物園と75年旗揚げの帯広・劇団演研、60年創立で釧路最古参の劇団北芸。小劇場空間を大切にする姿勢を共有し、90年にネットワークを設立。互いの地で公演し合うなど交流してきた。
 三劇団が連続上演する「道東小劇場演劇祭」は2001年、02年と帯広で開催。初回は片寄晴則代表の帯広三条高校の後輩で東京で活躍する劇作家・演出家鐘下辰男(「演劇企画集団THEガジラ」主宰)、二回目は燐光群主宰の同坂手洋二をアフタートークゲストに迎え、道内演劇の活性化の一翼を担ってきた。
 一方、演研は2000年の創立二十五周年に、かねて交流がある劇作家・演出家平田オリザ(劇団「青年団」主宰)に「隣にいても一人」を書き下ろしてもらうなどネットワークは拡大。今回の東京進出も、三劇団の活動を知る平田が「ぜひ東京でも上演を」と、自ら運営する劇場での企画・制作を買って出た。
 演目は動物園が門肇作、松本大悟演出「こころゆくまで。」、演研は平田作、片寄演出「隣にいても一人」、北芸は別 役実作、加藤直樹演出「この道はいつか来た道」。いずれも第一線のプロの戯曲を各劇団メンバーが演出する。アフタートークのゲストは釧路が演出家・女優の木野花、東京は11日が鐘下、12日は札幌出身で演劇集団「MODE」主宰の松本修、13日は平田。
 片寄代表らは「東京では、北海道ののんびりとした空気の中で、丁寧な芝居づくりをしていることをアピールしたい」と抱負を語っている。

 

   ●2003年9月13日(土)十勝毎日新聞


原点に戻って芝居を
 帯広を拠点に活動を続ける劇団「演研」(片寄晴則代表)は20、21の両日、市内の喫茶店「大通 茶館」(大通南6)で、14年ぶりの公演を行う。10月に行う初の東京公演を前に、劇団の原点に戻ろうという試みだ。片寄代表は「小劇場の良さを再確認してもらえれば」と話している。
小劇場の良さを感じて
20、21日平田オリザの不条理劇
 劇団「演研」は前身が1975年に結成以来(85年に改称)、総公演数は46回に上る。アマチュアの域を超えたステージで観客を魅了し、現在、12人の劇団員が精力的に活動している。
 小劇場の魅力は「ライブ感」と片寄代表。収容人数が100人以下の芝居スペースは、観客と劇団が一体になれるという。「私たちが演じるように、観客もまた観客という役になる。観客席も演劇空間です」。
 80年4月、片寄代表は、自分たちの演劇活動の拠点を持ちたいと、大通茶館を開店した。広さ50平方メートル足らず。90年3月に小劇場「演研芝居小屋」(西2南17)を常設するまで、14公演を行った。「ここ(大通 茶館)が観客とともに育ったわれわれの原点。役者は観客の、観客は役者の微妙な心理まで読み取ることができる」と片寄代表。
 2001年5月、古い借家を改築した演研芝居小屋は取り壊しが決まり、同劇団は11年間親しんだ小劇場から立ち退いた。その後、市内の他会場で公演を繰り返したが、劇団員らは「自分たちの育ってきた場所で演じたい」との声が強かったという。片寄代表は、結成28年で初の東京公演が決まったこともあり、「初心に帰ろう」と今回の公演を決定した。
 20、21の両日は、交流のある劇作家、平田オリザ氏が同劇団のために書き下ろした「隣にいても一人」を上演する。離婚の危機にある夫婦のそれぞれの弟と妹が、ある朝目が覚めると突然、夫婦になっていた−という不条理劇。ユーモラスな展開の中で、夫婦の関係、男女の本質的な関係について問いかける。
 開演時間は、20日が午後6時と午後9時の2回。21日は午後2時から。毎回30人の限定。前売り券(1500円)は大通 茶館で発売している。当日券は1800円。問い合わせは大通茶館(0155-25-7140)へ。

 

   ●2003年9月5日(金)北海道新聞(夕刊)

 小劇場の良さ感じてほしい
「原点」で14年ぶり舞台
 帯広を拠点に活動を続ける劇団「演研」(片寄晴則代表)が9月20、21の両日、市内の喫茶店「大通 茶館」(大通南6)で、14年ぶりの公演を行うことになった。10月に行う初の東京公演を前に劇団の原点に戻ろうという試みで、片寄代表は「小劇場の良さを再確認してもらうきっかけにしたい」と話している。
20、21日「大通茶館」
東京公演を前に

14年ぶりに劇団「演研」が公演を行う大通 茶館の店内
 大通茶館は、1980年4月、片寄代表が帯広での演劇活動の拠点にしようと開業。以後、90年3月、市内西2南17の建物を借りて常設の芝居小屋にするまでの10年間、14公演を行い、一つの演目を月に一度、一年間続けるロングラン公演や帯畜大演劇部との合同公演などで、各席数百前後の小劇場の良さをアピールした。
 同劇団は01年に、取り壊されることになった芝居小屋からも立ち退いた。そんな中で、劇団員の間から「小劇場の良さが伝わる大通 茶館での公演を」との声が出始めたのに加え、結成28年で初の東京公演が決まり「初心に帰って東京に乗り込もうと考えた」(片寄代表)という。
 当日は平田オリザ作の「隣にいても一人」を上演。離婚の危機にある夫婦のそれぞれの弟と妹が、ある朝、目がさめると突然、夫婦になっていた−という不条理劇で、東京と同一演目だ。片寄代表は「役者の微妙な心理まで伝わる小劇場の良さを感じてほしい」と話している。
 併せて20日には、8年ぶりとなる午後9時からの深夜興行も行う。公演はこのほか、20日が午後6時。21日は午後2時。毎回30人の限定で、前売り券(1500円)を大通 茶館で発売中。問い合わせは大通茶館TEL0155-25-7140へ。

   ●2003年8月27日(木)北海道新聞(夕刊)

 本番近づく「道東小劇場演劇祭
 帯広市内の劇団「演研」(片寄晴則代表)が9月、10月の「道東小劇場演劇祭」に向け、今週から本格的なけいこをスタートさせた。けいこには東京の劇団「青年団」からプロの役者も参加。三年目の今年は初の東京公演も予定されており、劇団員たちは地方から良質の芝居を発信しようと、連日、けいこに熱を入れている。
 

市内「演研」もけいこに熱
東京からプロの役者参加

 同演劇祭は演研のほか、釧路の劇団北芸、北見の劇団動物園が参加し2001年に始まった。今年は9月の釧路公演に加え、演研とかねてから交流のある劇作家平田オリザさんの招きで、10月には東京でも公演が行われる。
 演研の上演作は、平田さんが演研に書き下ろした「隣にいても一人」。離婚の危機にある夫婦の弟と妹が、ある朝 、目がさめると夫婦になっていたという不条理劇。男女や夫婦のあり方を観客に問いかける作品だ。
 キャストには青年団の俳優大塚洋さん(49)が昨年に続いて参加した。
 けいこは始まって間もないが、早くも演研のベテラン陣との、密度の濃いけいこが続く。大塚さんは「地方でもいい芝居をしているんだということを東京の人間に知らせたい」と意気込んでいる。
 片寄代表は「おおらかさやのんびりした雰囲気など、北海道に住んでいるわれわれしかできない舞台をつりたい」と話している。
 道東演劇祭釧路公演は9月27、28
の両日、釧路市港町4の波止場の芝居小屋で。東京公演は10月11〜13日に東京・駒場のアゴラ劇場で行われる。
 チケットは一般前売りが一回券が1500円。三劇団通し券が3000円で、藤丸・チケットぴあなどで発売中。問い合わせは大通 茶館TEL0155-25-7140まで。

 

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