劇団演研第48回公演 春のアトリエ公演

作・平田オリザ 演出・富永浩至

出演
侍A:金田恵美 侍B:野口利香 侍C:坪井志展 侍D:上村裕子 侍E:鈴木えりか 侍F:館律子 
大石:村上祐子

とき
2004年5月15日(土)開演午後6時 開演午後8時半 16日(日)開演午後2時 
      22日(土)開演午後6時 開演午後8時半 23日(日)開演午後2時
ところ
 喫茶大通茶館(帯広市大通南6丁目)
 前売り1500円  当日1800円  (コーヒー券付き)

問い合わせ
 劇団演研(TEL0155-25-7140)

演出日記を見る(多少ネタバレもあると思いますので、ご注意を)更新5.24
新聞記事を見る 更新5.27
パンフレットより 更新5.25
アンケート集計 更新日5.27

●おかげさまで無事終了しました。ありがとうございます。

上演にあたって

富永浩至  

 「ラストサムライ」「たそがれ清兵衛」のアカデミー賞ノミネートの影響もあるのか、どうやら巷ではちょっとした「武士道」ブームらしい。 そんなこととは全然関係ないが、我々の春公演は「忠臣蔵」になった。ここ二、三年で新入団員が増え、彼らに経験を積んでもらおうと稽古台本として選んだホンだったが、どうせならと言うことで、今回の上演に至った。これは、忠臣蔵という「日本人になじみ深い物語を、平田オリザが日本人のコミュニケーションの形に焦点をあてて再創造した作品」(青年団HPより)で、昨年の春に青年団によって、OL編と修学旅行編という二つのバージョンで上演された話題を呼んだ。
 さて、では我々はどのような形で取り上げようかと話し合ったとき、私は安易に劇団編でいこうと提案した。そして、それならばと言うことで、演出を任されることになった。そんな安易な発想から始まったこともあり、これがなかなか大変である。演出は過去に何度かやってはいるが、14年振りということもあり、ほとんど初めてやるという感覚である。ぐいぐいと引っ張っていく演出が出来ない分、皆でアイデアを出し合いながら、ワイワイやりながらつくっていければと思っている。
 実験的要素もかなりあるので、お客様に受け入れられるかがちょっと心配であるが、いつもより稽古期間をたっぷりとっているので、何とか満足のいくものになるようにと、日々稽古にいそしんでいる。劇場に足を運んでいただければ幸いである。



新聞記事より

5.十勝毎日新聞2004年5月26日(水)より

「忠臣蔵」迫力満点に
「演研」春のアトリエ公演
 帯広を拠点に活動を続ける劇団「演研」(片寄晴則代表)の第48回春のアトリエ公演「忠臣蔵 劇団編」がこのほど、市内の喫茶店「大通 茶館」(大通南6)で開かれ、大勢の来場者でにぎわった。
 忠臣蔵劇団編は日本人になじみの深い忠臣蔵を、日本人のコミュニケーションの形に焦点を当てて平田オリザが作った作品。劇団員の富永浩至さんが「若い役者に経験を積ませたい」と今回の舞台の脚本を選び、演出を加えた。
 劇には大石内蔵助役で25年振りに役者復帰した村上祐子さん(51)など7人の女性劇団員が登場。主君の切腹を知らされる場面 や、報告を受け「切腹すべきだ」「討ち入るべきだ」などと、議論する場面がテンポよく、かつ迫力満点に演じられた。日ごろの練習成果 を十分に発揮した劇団員らに来館者は惜しみない拍手を送っていた。(犬飼裕一)

 

4.北海道新聞夕刊2004年5月11日(火)より

笑い満載の忠臣蔵に
帯広の劇団「演研」
15日公演に向け追い込み

 帯広市内の劇団「演研」(片寄晴則代表)が、15日から23日まで行う「忠臣蔵」の公演を控え、最後の練習に励んでいる。
 主君の刃傷事件に端を発する赤穂浪士の討ち入り物語「忠臣蔵」を現代風にアレンジした。劇団のけいこ場という設定で、主君のかたきを晴らす方策をめぐる家臣のやりとりがコミカルに描かれる。平田オリザ脚本。
 同劇団は年二回の公演で、今回は女性ばかり七人が出演する。年明けから練習を始め、現在は週三回のペースで、深夜に及ぶけいこを続けている。
 演出の富永浩至さんは「ドタバタ劇からにじみ出る切羽詰まった心情や、会話の面 白さを感じてもらえば」と話している。
 上演は15、22日の午後6時と同8時半、16、23日の午後2時からの計6回。会場は市大通 南6の「大通茶館」。チケットは1500円(当日1800円)。申し込みは大通茶館TEL0155-25-7140へ。同劇団のホームページhttp://www.netbeet.ne.jp/~tominaga/からも予約できる。(赤尾美樹)

 

3.十勝毎日新聞2004年4月30日(金)より

 帯広を拠点に活動を続ける劇団「演研」(片寄晴則代表)の第48回春のアトリエ公演「忠臣蔵劇団編」が5月15、22日の午後6時からと、16、23日の午後2時から市内の喫茶店「大通 茶館」(大通南6)で開かれる。演出を手掛ける富永浩至さん(44)は「役者の息遣いを感じて楽しんでほしい」と来場を呼び掛けている。
 忠臣蔵劇団編はなじみ深い忠臣蔵を日本人のコミュニケーションの形に焦点を当てて、平田オリザが作り上げた作品。OL編と修学旅行編などさまざまなバージョンで披露される。
 今回が初舞台となる鈴木えりかさん(24)や2回目の舞台となる金田恵美さん(28)、館律子さん(25)、25年振りの役者復帰で大石内蔵助の役を演じる村上祐子さん(51)など女性ばかり7人が「赤穂浪士」として出演。富永さんは「例えば会社や学校など、自分が大切にしているものが突然なくなったらどうするか、浪士たちの状況を自分に置き換えて見てもらえたら」と話している。
 入場料はコーヒー付きで前売り1500円(当日1800円)。問い合わせは劇団「演研」(25・7140)まで。(犬飼裕一)

 

2.北海道新聞夕刊2004年2月21日(土)より

「忠臣蔵」をコミカルに

市内の劇団 けいこに熱
 帯広市内の劇団「演研」(片寄晴則代表)の劇団員らが、五月中旬の春公演に向け、けいこを続けている。公演では「忠臣蔵」を劇団員同士の会話という設定で現代風にアレンジ。演出の富永浩至さんは「ドタバタ劇の中にも、リアルさがにじむ舞台にしたい」と話している。
 同劇団は春と秋の年二回公演。今回は演研が交流している東京の劇団「青年団」(平田オリザ主宰)が、昨年六月に上演し、好評を博した「忠臣蔵」に挑む。
 「忠臣蔵」は、主君の刃傷事件に端を発する赤穂藩士の討ち入り物語。演研は、篭城や討ち入りなどで揺れる家臣たちをコミカルに描く。集団が一つの結論に導くまでの会話のやりとりが見所だ。
 出演は同劇団の女性団員ばかり七人。現在は週二回のペースで、深夜に及ぶけいこが続く。
 富永さんは「ばかばかしい会話の中にも、人生の岐路に立たされた家臣たちのせっぱ詰まった心情が伝われば」と話している。
 上演会場は帯広市大通南六の喫茶「大通茶館」。問い合わせは大通茶館、電話0155-25-7140へ。(川上昌弘)

 

1.北海道新聞夕刊2004年2月13日(金)より

●十勝人
演出に挑戦する劇団「演研」の看板役者 富永浩至さん

生きた人間の感じられる「忠臣蔵」に
 帯広市内の劇団「演研」(片寄晴則代表)の春公演「忠臣蔵」で演出を手掛けるこれまでの活動は役者が主体。演出も経験はあるが、本格的にはこれが初めてという。「客に何を見てもらいたいのかと考える。芝居全体を見なければならず、大変ですが、やりがいを感じます」と話す。
 1960年、網走管内湧別町生まれ。遠軽高三年の秋、学校祭で演劇部の助っ人で出演したつかこうへい作の芝居で演劇に目ざめた。狭い教室は生徒たちの熱気が充満。はやし声が飛び交う異様な高揚感に「すごい世界があるなあ、と完全にやられた」。帯畜大入学後に学生劇団に加入。学生生活の後半は「けいこのために」昼ごろ起床し、午後三時に登校。終わると明け方まで飲む芝居中心の日々に明け暮れた。
 卒業後、農機具メーカーの営業マンになったが、芝居熱は冷めなかった。学生時代からつきあいがあった「演研」に活動の場を移し、さらにのめりこんだ。五年後には「演劇に打ち込めるように」と、けいこ時間の予定が立つ塾講師に転職。その「演研」では、これまで三十余りの舞台を踏んだ。団員からも「舞台上で安心して芝居ができる」と、信頼は厚い。
 振り返ると、劇作家平田オリザさんとの出会いが大きい。それまで「勢いで芝居をしてきた」が、静かで間合いを大切にする平田さんの舞台で転機を得たからだ。「忠臣蔵」も「動きや無駄 なセリフでごまかさず生きた人間が感じられる舞台にしたい」と意欲を燃やす。普段は自宅で開く学習塾(西十八南四)で小中学生を教える。家族と四人暮らし。(川上昌弘)

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