青年団×劇団演研×渡辺源四郎商店 帯広公演

※この公演は無事終了いたしました。ご来場下さった皆様、ありがとうございました。

「よわくてやわらかくてつよい生き物」

作・演出:工藤千夏

出演:大塚洋(青年団)、坪井志展(劇団演研)
日替わり出演:野口利香(1日)、金田恵美(2日午後2時)、上村裕子(2日午後6時)

と き
2012年12月1日(土) 
午後8時開演★  
2日(日) 
午後2時開演   
午後6時開演★  
ところ 演研・茶館工房(帯広市大通南6丁目喫茶大通茶館2階)
料 金 前売・予約 2000円 当日 2300円 高校生以下 500円
 
お問い合わせ 大通茶館(電話0155-25-7140)
★1日のアフタートークは工藤千夏(作・演出)、片寄晴則(演研代表)
 2日のアフタートークは工藤千夏(作・演出)、富永浩至(演研俳優)
※チケットは各ステージとも40席限定です。満席の場合は当日券が出ないこともありますので、お早めのご予約をお願いします。
※会場には駐車場がございません。市内有料駐車場または公共の交通機関をご利用下さい。
スタッフ
音響:藤平美保子
宣伝美術:工藤規雄(Griff inc.)
宣伝美術イラスト:山下昇平
プロデュース:富永浩至、佐藤誠
監修:片寄晴則
総合プロデュース:平田オリザ
制作:植村ケイ子
協力:株式会社T.E.S、Pacific Art Center Inc.、レトル、田中流、西本彩

主催:青年団リンク・うさぎ庵/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場/なべげんわーく合同会社
企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場


工藤千夏(作・演出) 

 自分が子供だった頃から、子供が苦手だった。成人してからも、母性的とか、女性にはそもそも母性が……とか言われると、ケッと思っていた。
公共の場でマナーの守れない子供は撃ち殺したいとか平気で口にしていたので、心配した母が、思ってもいいから人前で言うなと泣いて頼んだ。
三十過ぎて、うるさい子供よりも叱らない親が悪いのだと判断する分別はついてきたが、赤ちゃんのほっぺとか天使みたいな寝顔とか見ても、あんまりかわいいと思わなかった。
四十過ぎて、子犬とか子猫とかはかわいいと思うようになったのに、赤ちゃんに対しては不感症のままの自分が異常なのかしらんと、ちらりと不安を覚えた。
私のような女性ばかり増えた訳でもないだろうに、少子化はどんどん進んでいる。
ますますもって、親になっていない人間は肩身が狭い。
産んでいない女性は特に辛い。
ふと、思った。子供も減っているが、大人も減っているのではなかろうか。
私も含め、いい年をして大人になりきれていない子供の、なんと多いことか。
大人のための芝居は、本当は大人になりきれていない子供のための芝居なのか。
この芝居を書くにあたり、伊武雅刀のかつての名曲を聞き直してみたところ、タイトルは「私は子供が嫌いだ」ではなくて、「子供達を責めないで」だった。
心のなかで、世界中の子供たちに訂正しておわびしておこう。

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