40周年記念インタビューの最近のブログ記事

演研の芝居を観続けて下さっているお客様にお話を伺うインタビューも、いよいよ今回が最終回です。最終回のゲストは、森田啓子さんです。北見・劇団動物園と同じく道東小劇場ネットワークを構成していた我々の仲間で、一昨年解散した釧路の劇団北芸の女優さんです。さてどのようなお話が聞けるでしょうか?

 

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森田さん:楽しみにしてますよ。どうですか稽古?

富永:はい、はい。頑張ってます。(笑い)

森田さん:私もやりたいと思ってましたよ、「楽屋」は。のりこさん(※)がいた時にやろうねって話も出たんですけど、

(※佐藤徳子さん。北芸の団員。このあとの※は皆さん北芸の団員の方です。)

富永:ほー、そうですか。

さて、このインタビューも残すところ、あと2回となりました。ラスト前のゲストは、北見の劇団動物園代表の松本大悟さんです。演研と動物園は、釧路の北芸とともに道東小劇場ネットワークを立ち上げ、道東小劇場演劇祭を開催するなどの活動をしてきました。お客様でもあり、また同じ演劇を創るものとして、演研の芝居をどのように観てきたのでしょうか。北見・アトリエ動物園でお話を聞きました。

 

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富永:まずは、ご結婚おめでとうございます。(今春、劇団員の佐藤菜美さんと入籍しました。)

松本さん:ありがとうございます。(笑い)

富永:まず、何から観出しましたかって話なのですが、演劇祭の時のブログ(※)で話してもらったんで、重複しますが、かいつまんで言うと。キッカケは中村さん(※)?

※第7回道東小劇場演劇祭のブログで座談会を企画。その中でのお話。興味のある方はこちらから。>http://enken.gotohp.jp/fesblog/blog/

(※中村聡さん。前劇団動物園代表。)


松本さん:そうそう。



今回のゲストは、杉本裕子さんです。元、上村の同僚で金田の上司でした。今は退職して、ベジハートという会社で手作りの野菜チップスやドライピュレーキャンディーなどを作って販売しています。興味のある方はこちらからどうぞ。>http://bejiha-to.hp.gogo.jp/pc/index.html

 

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富永:演研の芝居を何から観たか覚えてます?

杉本さん:私、「薔薇十字団」か「ロリータ」かどちらかだと思います。

富永:芝居小屋ですね。

杉本さん:はい。この前、インタビューの声をかけてもらって、私そんなに常連じゃないしって思ったんですが、もう演研を二十年以上観てたんです。(笑い)

富永:そうですよ。(笑い)

杉本さん:すっごいビックリして。

富永:いや、いや、観てますよ。

今回のゲストは、ごるじさんです。「ごるじ」は、その昔あったパソコン通信(ニフティーサーブ)でのハンドルネーム(ペンネーム)です。パソコン通信の演劇フォーラムで富永と知り合ったことがキッカケで、演研の芝居を観てくれるようになりました。当時は旭川の大学生でした。


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富永:最初にうちの劇団を知ったのはどうしてか、覚えています?

ごるじさん:ニフティの演劇フォーラム(※)のオフ会で、あれ「朝日のような夕日を連れて」でしたっけ。

(※パソコン通信の最大手。様々なフォーラム(会議室)があり、演劇フォーラムはその一つ。当時、第三舞台の小須田康人さんがシスオペと呼ばれる仕切り役をしていました。)


富永:はい。

ごるじさん:それで、札幌で会ったのが最初ですね。

富永:「朝日に・・・」は、札幌で2回やっているんですよ。札幌本多小劇場と道新ホールと。

ごるじさん:道新ホールのときですね。本多はもう無かったです。

今回のゲストは、大久保真さんです。富永と大学の同期で、共に演劇サークル(畜大演劇アンサンブル)に所属していました。就職してからは、転勤先から公演毎に駆けつけてくれています。同級生同士なのでインタビューというより、友達同士が昔話をしているという感じになったかもしれません(^^;)。


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富永:どっから聞けばいいかな。多分、大久保は、松本先生(※)の次に演研の古い作品を観ていると思うんだ。第4回公演の「気をしずめてよおかあさん」。覚えてる?

(※松本道子さん。第1回目のインタビューに登場してくれました。)

大久保さん:何となく覚えてる。映画館の2階でやったような気がする。

富永:そうそう。俺は全然知らないけど、そう。(笑い)

大久保さん:あの時は、奈津さん(※)と・・・。

(※石川奈津さん。大学の演劇部「演劇アンサンブル」の1つ上の先輩。)

富永:いや、一人で来たらしいよ。

大久保さん:あ、そう。


今回のゲストは、榊眞さんです。神奈川県在住にもかかわらず、毎回観て来てくれます。航空運賃をいれると一番高いお金を払ってうちの芝居を観てくれているお客様です。今回は孫に会いに東京へ出かけた片寄がインタビューを担当しました。

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片寄:榊さんはいつから芝居を観るようになったんですか?

榊さん:私は若い頃はあんまり観てなかったんです、むしろ郷土芸能に興味を持っていたんですよ。仕事で演劇や美術関係を扱うようになって、それで観だしたんですよ。

片寄:仕事というのは?

榊さん:都の文化行政の仕事で。結局、一番演劇にハマっていったキッカケは、平田オリザさんですね。

片寄:え、そうなんですか?

榊さん:平田オリザさんと同じ会議の場で出会って、ちょっと面白い人がいるなって思って。この人のお芝居を観てみようと思い、アゴラ劇場へ行ったんです。それから小劇場演劇をいろいろと観るようになったんです。だから、かれこれ二十二、三年前から観ていますね。

片寄:あ、その都の文化行政にかかわるようになってですね。

榊さん:はい。

今回のゲストは、松下菜穂子さんです。こちらも純粋なお客様。演劇が大好きで、多い時には年5、6回東京へ観劇に行っていたそうです。さてどんなお話が聞けるでしょうか。


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松下さん:今日は言いたいことが三つあるんです。

富永:え、そう、そうですか。はい、ゆっくりお聞きします。(笑い)松下さんは、いつから演劇を観るようになったんですか?

松下さん:まず、札幌で学生の時にイヨネスコの「授業」とか、北大の学生が「ジョンシルバー」をやってたのを観たんです。

富永:え、「ジョンシルバー」って唐十郎じゃないですか。

松下さん:そう、それを観た時にちょっと衝撃を受けて、演劇面白いなって思ってて、それから、その次に観たのが演研の「楽屋」なんです。

富永:え、ちょっと待って下さい。

松下さん:もともと学生演劇が面白いなって思っていて、

富永:え、地元帯広なんですか?

松下さん:いや、富良野です。

富永:あ、帯広に就職が決まって、ってことですか?

今回のゲストは、五十嵐英実さんです。清水高校で演劇部の顧問をしてらっしゃいます。昨年の全道大会で優秀賞に選ばれ、3月に行なわれた春季全国高等学校演劇研究大会に出場しました。前任校の柏葉高校では、演劇部を全国高等学校総合文化祭演劇部門で最優秀賞に導きました。

 

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富永:五十嵐さんは、うちの芝居はいつから観ていてます?

五十嵐さん:向こうの小屋(演研芝居小屋)からですかね。美佳ちゃん(※)がいる関係で観出したと思うんです。

(※赤羽美佳子。第13回公演から第33回公演まで在籍。五十嵐さんの奥様は赤羽のお姉さん。)

富永:その時は、どこにいたんですか?帯広にいたんですか?

五十嵐さん:いや、帯広に来る前、富良野にいた時に観に来たんだと思います。

富永:じゃあ、赤羽が出ていた「いつか見た夏の思い出」とかは観てないですか?大通茶館でやったんですが。

五十嵐さん:いや、観てないかな。

今回のゲストは、山田洋子さんです。音更町文化センターの事業協会にいて、白石加代子さんの「百物語」などの芝居をよんでくれています。演研の「この子たちの夏」音更公演が実現したのも、山田さんのお陰です。


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富永:えーとですね。うちの片寄が観客名簿に、誰が何回来たとか書いているんですが。(観客名簿を見ながら)

山田さん:さすが、片寄さん。マメですね。

富永:山田さんはずーっと観てもらってますので、もう書ききれなくなってますね。(笑い)芝居小屋からではないですよね。大通茶館でやっていた芝居も観てますよね?

山田さん:えっと、どうだったかな。観に来るようになったキッカケは、おやこ劇場の宣伝で来たんです、最初。

富永:ああ、大通茶館に?

山田さん:ええ、とにかく、皆主婦の人たちだから、どうやって宣伝していいか分からなかったんです。で、とにかく芝居やっている人たちに、と思って。

富永:はいはい。

山田さん:で、劇団なんてそんなにないじゃないですか。

富永:そうですね。ほうき座、扉、

山田さん:そうそう、で、あかねの会。それでここ(演研)だけ雰囲気がちょっと違って、私入っていいのかしらって感じで、怖かったんです。

富永:本当ですか。(笑い)

今回のゲストは、松井由孝さんです。「狂言づくしの会」の事務局長、毎年人間国宝の山本東次郎さんの狂言を帯広で見せてくれています。今年で25回目になります。

 

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富永:今日は、素敵なお着物で、ありがとうございます。松井さんは、10周年記念誌の座談会に出てもらった時のお話で、「僕は演研の芝居を観せてもらったのは新しくて、『受付』からです。」って言っているんですが、その前の「楽屋」とかは観てないんですか、清水さん(※)が出てたんですが。


(※清水章子。劇団創立メンバーで、第6回公演まで在籍。第5回公演では、詩をコラージュしたオリジナル作品「劇的なるものへの序章」を構成・演出した。)


松井さん:清水さんが演研で芝居やっていた記憶は全くないですし、宮森さん(※)、

富永:あ、宮森さんも知ってたんですか。


(※宮森則子。演研創立幹事の一人。第4回公演まで在籍。)


松井さん:はい。宮森さんも芝居をやっていたというのは聞いてたんですが、一度も観たことがないんです。

富永:宮森さんとは、職場が一緒だったんですか。

松井さん:ええ、職場も一緒だったんですが、都甲さんだったり、共通する友達がいたから知っていたんです。

富永:だけど、チケットを売りに行かなかったんですね。

松井さん:その頃は、まだ知り合う前だったのかも知れません。

富永:ああ、そうですか。


今回のゲストは、長谷敏幸さんです。芽室町在住で、今は無き「演研芝居小屋」の電気工事をボランティアでしていただきました。そして毎公演ごとに、時間が許せば2度観てくれる本当に熱心なお客様でもあります。


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富永:(創立30周年の時に作った「30年のあゆみ」を見てもらい)これを見て、どの作品から観だしたのか、思い出せます?

長谷さん:え、どこから観たんだろう。思い出せないなんとかって芝居、ありましたけど、その状態だね。(笑い)

富永:いいですか、最初からいきますよ。まず、旗揚げが勤労者福祉センターでやった「僕らは生まれ変わった木の葉のように」、その後、ランチョ・エルパソでやった「木蓮沼」「気をしずめてよおかあさん」。

長谷さん:その辺は観てないな。

富永:で、大通茶館が開店して、「楽屋」「受付」・・・。

長谷さん:記憶だとこその辺じゃないかな。

富永:はい、うちの観客名簿の記録では、その次にやった「シェルター」からです。

長谷さん:あ、そう。

富永:1984年の第8回公演からです。


今回のゲストは、森稔文(としふみ)さんです。純粋なお客様で、毎回欠かさずうちの芝居を観にきてくれます。演研の芝居のどの辺りに魅力があるのかを聞いてみたいと思います。

 

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富永:森さんは、うちの芝居を初めて観たのは、演研芝居小屋ですか?

森さん:はい。それこそ、観始めたきっかけの話なんですが、それは駅南にあった芝居小屋の歴史と重なると思うんです。残念なことに、最初に観たのは演研さんの芝居ではなく、速水陽子さん。

富永:あー、はい、大阪から来た「幻実劇場」の。

森さん:そのポスターを街角で見かけて、それまで芝居など観たこともなかったんでけど、ちょっと話は個人的になっちゃうんだけど、その時期に自分、身体悪くして、職場から脱落したんですよ。

富永:ええ。

森さん:だけど、働かなくてはという、罪の意識があってか、職場を転々としていた時期で、厭世的っていうと大げさかもしれないが、生きている現実の世界にうんざりしていたんですよ。

富永:はい。

森さん:無意識のうちに、そうしたものから逃れられるスポットを探していたような気もするんだよね。で、たまたま街角でその速水陽子の一人芝居のポスターを見つけて、チケットは大通茶館でって書いてあったから、片寄さんのとこに来て、それで芝居小屋に行ったのが最初なんです。

富永:なるほど。

今回のゲストは、久保田房枝さんです。大通茶館でやった第7回公演「受付」からずっと観てもらっています。朗読グループ「トライアングル」に所属していらして、演研・茶館工房でも朗読会を開いています。第29回公演と第37回公演の朗読劇「この子たちの夏」にも出演していただきました。


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富永:久保田さんが初めて観たのは、大通茶館でやった「受付」からですか?

久保田さん:はい。事務机に座っている芝居ですよね。女の人が二人出ていたと思う・・・いえ、そんなことないですね。(笑い)

富永:はい、「受付」は男と女の二人芝居です。(笑い)その前の「楽屋」は観てないんですね。観だしたきっかけは何だったんですか?

久保田さん:それは、多分小林さん(※)と知り合って、あ、池田で演劇をやろうとした時に、小林さんが指導しに来てくれたんです。

(※小林寿子、演研創立メンバーの一人。第3回公演まで在籍。その後第13回公演の「花の盛りに死んだあの人」にも出演。)


と言うことで、第1回目のゲストは、松本道子さんです。今も演研の芝居を観続けているお客様の中で、一番古い作品を観ている方です。モダンバレエのダンサーでもあり、ダンス教室の先生でもあります。松本先生の詳しいプロフィールはこちらからどうぞ。(※片寄や上村が習いに行っていたので、我々は松本先生とお呼びしています。)
http://www.tokachi.co.jp/feature/200812/20081201-0000067.php

富永:本日は、よろしくお願いいたします。松本先生には、うちの創立10周年の時に作った記念誌に文章を寄せていただいています。これなんですが。

松本先生:(記念誌の写真を見て)みんな若いですね。片寄さんも坊ちゃんだね。この人は誰ですか。

富永:ああ、佐久間ですね。これは、坪井、私、片寄、村上、あと上村ですね。


松本先生:(片寄の写真を指して)これ、大学生か、高校生みたい。(笑い)

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