この公演は終了しました。ご来場ありがとうございました。
公演パンフレットより(7月4日更新)
公演アンケートより (7月5日更新)
「新人にQ&A」のコーナー、おまけを掲載しました。(6月25日更新)
「新聞記事より」を追加しました。(6月20日更新)

第46回公演 《新人お披露目公演》

清水邦夫作 片寄晴則演出
「救いの猫ロリータはいま・・・」

出演

あすか:
坪井志展

巻子:
金田恵美

山口:
富永浩至

トオル:
宇佐美亮

フミ:
館 律子

 

と き 2003年 6月28日(土) 午後7時開演  29日(日) 午後2時開演 午後6時開演
   
(開場はいずれも開演の20分前です)

ところ LIVEHALL MEGASTONE(帯広市東6条南5丁目)

前売り 1500円 当日 1800円


上演にあたって

片寄 晴則 

 創立20周年で「思い出せない夢のいくつか」を取り上げて以来、平田オリザさんの作品をレパートリーの中心に据えてきた私達ですが、今回、新人を披露するにあたり、10年振りに清水邦夫さんの「救いの猫ロリータはいま…」に挑戦することになりました。
 以前は清水作品の上演が多かったものの、前述のとおり最近は“平田作品上演集団”と化している私達にとって、清水さんの劇的な世界に魅力を感じながらも稽古当初は、その台詞を肉体化することに戸惑いとテレがありました。しかし、稽古を重ねるうちにそれが徐々に解消され最近はやっと“清水邦夫の世界”を楽しめるようになってきました。
 初演のキャストは山口役の富永浩至のみで残りは新たな配役となります。20代の若手が一挙3名も初舞台に挑戦することになり、しかも新人を起用するのは4年振りです。悪戦苦闘している彼らには、今回の舞台をステップに次代の演研を背負う存在になってくれたらとの期待を込めて「芝居にかかわるということは自分を知り他者との関係性を築くことだ」と言い聞かせています。決して甘えるつもりはありませんが、お客様にも彼らの成長を見守っていただけると幸いです。


新人にQ&A!

今回は新人お披露目公演という事で、新人たちにいくつか質問をしてみました。
回答が戻ってきた順に公開していきますね。
新人だけのつもりでしたが、ほかのキャストもと言うことで、おまけを加えました。

おまけその2 坪井志展(あすか役)
さて、最後は主演女優です。入団21年目。(途中抜けてますが・・・)結婚で、劇団を離れるときにやった最後の芝居が、清水邦夫の「花の盛りに死んだあの人」。それ以来の清水作品です。あれが1987年だから、何と16年ぶり。

Q1.遠い昔のことかもしれませんが、あなたが芝居をやろうと思ったきっかけは?
 中学生の時に劇団四季を毎年観に行き、自分は『四季』入るつもりだった。卒業してすぐに願書を取り寄せたら、高校を出ていないとダメだった。

Q2.これまた昔のことで恐縮ですが、演研に入った経緯を教えてください。
 代表が高校演劇部の先輩だった。誘われたくて何度も大通茶館に足を運んだが、「一緒にどお?」とは声をかけられず、我慢できずに「入れて下さい」とお願いした。

Q3.よく思い出してください。入る前の演研のイメージと入った後の違いは?
思った以上に厳しかった。まず社会人としてどうあるべきか、を教えられた。(身になってない!なんて言わないでね)入る前は、芝居と生活を別々の事と考えていた。

Q4.ずばり今回の芝居の見所は?
 若者3人でしょう!でも私と富永にも目を向けてくださいね!

Q5.初舞台の仲間に一言。
 本番には、魔物がいます。良くも、悪くも、臨機応変にできるといいね。

Q6.演出に一言。
 「何年やってるんだ」と怒らせてしまい、ごめんなさい。

Q7.これからのことを聞かせてください。将来の夢や目標など。
 今回久々に、清水さんの作品を演れたことで、やりたい作品に広がりができた気がします。皆で色々な作品に取り組んでいきたい。常にチャレンジあるのみ!

 


稽古場(白樺会館)で。写真中央が坪井志展。

おまけその1 富永浩至(山口役)
入団20年目。年だけとりました、あと体も確実に大きくなりました(^_^;)。ごめんなさいm(__)m

Q1.遠い昔のことかもしれませんが、あなたが芝居をやろうと思ったきっかけは?
 何回かパンフにも書きましたが、高校最後の学祭で演劇部のOBの連中に誘われて、つかこうへいの「戦争で死ねなかったお父さんのために」やったのがきっかけ。訳が分からずただがむしゃらに、セリフを怒鳴っていました。でも、面白かったです。

Q2.これまた昔のことで恐縮ですが、演研に入った経緯を教えてください。
 その延長で帯広の大学に入っても芝居を続けました。学外公演を片寄が観に来たのがきっかで、演研と知り合いになりました。そして、片寄が喫茶「大通茶館」を開店、そこで学外公演をやらせていただき、芝居のいろはを教えてもらいました。そのまま帯広に就職し、演研に入りました。

Q3.よく思い出してください。入る前の演研のイメージと入った後の違いは?
 そのような経緯で演研に入ったので、入る前と入った後での違いはありませんでした。その当時は、怖いお姉さま方がいて、いろいろと教えていただきました。はい。

Q4.ずばり今回の芝居の見所は?
 ネタバレですが、前回の芝居が終わった後、私の役名を皆、「○○のおばさん」だと思っていたようです。本当は「山口」という名前があったのに。まあ、それはいいのですが、見所はズバリ「あすか」と「巻子」の絡みでしょう。

Q5.初舞台の仲間に一言。
 若い時に、目標としていた旭川の劇団「河」の内藤さんに、「何事も十年やらないと分からない」と言われた。すぐに結論を出すのではなく、十年ぐらいのスパンでものを考えていってもいいのではないでしょうか。

Q6.演出に一言。
 素直に「ご苦労様」と言いたい。あまり助けにならずに、すみません。(演出には、みんな謝ってる気がする(^_^;)

Q7.これからのことを聞かせてください。将来の夢や目標など。
 再来年、30周年を迎えるのですが、私の中では、そこまでの企画は考えています。30周年過ぎたら、あとは若者たちに任せます。私の夢は、おじいちゃんになっても舞台に立っていることです。それはもう、若者たちにお願いするしかありません。

 

 ただ一人、10年前と同じキャスト。その時の「ロリータ…」の舞台写真をと思って、いろいろ探しましたが、見つかりませんでした。と言うことで、富永の写真はなしです。

第4回目 鈴木えりか(効果担当)
昨年5月に入団。だけど、新婚ほやほや(^^)。少々ネタバレがあります。

Q1.あなたが芝居をやろうと思ったきっかけは?
 よく覚えてないです。小学校の学習発表会の出し物では第一希望は劇という感じで・・・。それからずっと芝居には興味を持っていました。

Q2.演研に入った経緯を教えてください。
  高校2年生から演劇部に所属していて、卒業してからも演劇を続けたいなあと思っていて友達に一言いってみたら、演研という劇団があるんだよっていうことを知り、電話をして稽古を1回見せてもらって、すぐにでも入りたかったんだけど、その時はまだ学生で時間もなく去年やっと社会人になり、入団することができました。

Q3.入る前の演研のイメージと入った後の違いは?
 入る前は高校で演劇部に入っていたので、そのときの感覚で入ったんですけど、実際入ってみると発声の仕方がまるで違ってみたり、見たことのない発声をしていたり、いろんなエチュードがあったりと演劇ってこんなに深いものなの!?という感じでした。

Q4.ずばり今回の芝居の見所は?
 私の中では、あすかさんがトオルにつきとばされて、土蔵のなかで一生懸命一人でいることに耐えようとするけれども孤独のつらさに耐え切れず、倒れてしまうところが好きです。

Q5.担当の音効について一言。
 今回は稽古の音響をさせてもらっているのですが、音で演技をすることの難しさを痛感しています。音の大きさ、入る・消えるタイミングなどなどが違ってくると、役者さんの動きや感情にとても大きな影響があることに気づきました。

Q6.初舞台の仲間に一言。
 今回初舞台を踏むということで、本番ではすごい緊張すると思います。でも、今までの稽古で浮き沈みがありながらもおのおのの役が出来上がってきているので、本番ではその成果を発揮できるように頑張ってください。応援しています。

Q7.これからのことを聞かせてください。将来の夢や目標など。
 今の目標はやっぱり舞台に立つことです。今回初舞台の3人を見ていて辛そうなときもあるけれど、楽しそうだし、すごくいきいきと演じているのを見て、これが私の求めたいことだなって感じました。まだまだ青い私ですが、頑張ります!!


稽古場で音を入れる鈴木

第3回目 館 律子(フミ役)
昨年の7月に入団。ただ今、演研での一番新しい団員です。

Q1.あなたが芝居をやろうと思ったきっかけは?
  高校の時に演劇部に入って、お芝居がすっかりおもしろくなってしまったからです。

Q2.演研に入った経緯を教えてください。
 帯広に就職が決まって、ここでもお芝居がやりたいと言ったら友人が紹介してくれました。

Q3.入る前の演研のイメージと入った後の違いは?
  入る前は、すごいことをやっている人達で、この私なんかが入れるのかしら、という印象。入った後は、お芝居に対して真面目で親切で頼りになって、そしてこんな私でも拾ってもらえるんだなあという印象。

Q4.ずばり今回の芝居の見所は?
なにが起こったんだ?という思いで二人の女性のやりとりに翻弄されていたが、それが最後には一本の線につながり・・・!というところでしょう、やっぱり!

Q5.初舞台の感想は?
 立ってるだけ、言葉を言うだけで精一杯で、いつも心臓がばくばく言ってます。下手くそなのは承知してますが、稽古が楽しいので、やっぱり初舞台も楽しみです。

Q6.演出に一言。
 大ざっぱだしすぐ忘れるし手間ばかりかけるし、こんな私ですみません。演出に申し上げることと言ったら・・・ひたすら謝るしかありません・・・せめて同じ事をなんども言わせないように努力するので見捨てないでください。

Q7.共演者に一言。
稽古中一緒に立っていて、気付いたことを言ってもらえるのがすごくありがたいです。私もなにか言えるようになれればいいのですが、そんな余裕もなくて・・・日々勉強させられることばかりです。本番もどうぞよろしくお願いします。

Q8.これからのことを聞かせてください。将来の夢や目標など。
 仕事のこと、生活のこと、自分の体調のこと、そういうのと折り合いをつけてずっと芝居を続けるのが目標です。ちょっと漠然としすぎてますが。

 


メガストーンの客席にて。上が館。

第2回目 金田 恵美(巻子役)
2000年に入団。だから、本当はもう新人とは言わないのかも知れませんが、初舞台と言うことで・・・

Q1.あなたが芝居をやろうと思ったきっかけは?
 大学の時に知り合いの先輩が出るからということで見た芝居を見て。自分もやってみたいと思った。

Q2.演研に入った経緯を教えてください。
 仕事にも慣れて、仕事だけの毎日もなんかな〜と思った時にまた芝居しようかなと思って。何回か演研の芝居は見ていたし、何よりしっかり芝居のことを教えてくれそうだったから。 

Q3.入る前の演研のイメージと入った後の違いは?
 飲みっぷりと歌いっぷりには驚かされました。特に職場の先輩の・・・こんな面があるのかって思った。

Q4.ずばり今回の芝居の見所は?
 やっぱり“あすか”でしょう。あとは、私の不自然な表情と動きかな(?)

Q5.初舞台の感想は?
 帯広で舞台に立てることはとても嬉しいです。と同時にちょっと恥ずかしい。普段芝居なんか見ない人も「見に行くね」と言ってくれちゃったり。演研の先輩方と一緒の舞台に立てるのも嬉しい。毎日色んな刺激を与えてくれます。緊張すると思うけど、舞台を楽しみたいです。

Q6.演出に一言。
 やっぱりすごいです。その一言につきます。役者の体調やらなにやら、手に取るようにわかっているんだなと、稽古を重ねていくうちにわかってきました。瞬間芸(?)がいつもできなくてすみません・・・。

Q7.共演者に一言。
 毎日毎日色々な刺激を与えてくださってありがとうございます。不調でご迷惑をおかけする事も多々ありますが、お願いだから見捨てずに、最後まで付き合ってやってください。一緒にひとつの作品を作れる事がとても楽しいです。

Q8.これからのことを聞かせてください。将来の夢や目標など。
 また舞台に立てることかなぁ?何でしょう?改めて聞かれると困りますね。仕事と芝居の両立ができたらと思います。(難しいなぁ・・)

 


ロリータの稽古風景その2。中央が金田恵美。
第1回目 宇佐美 亮(トオル役)
一昨年の7月に入団。入団2年目の新人。

Q1.あなたが芝居をやろうと思ったきっかけは?
 大学在学時演研の芝居を観るようになって。

Q2.演研に入った経緯を教えてください。
 卒業して初めての青年団の幕別公演後、代表から「演研の団員なら青年団と飲める」と聞きその場で入団。

Q3.入る前の演研のイメージと入った後の違いは?
 意外と体育会系。

Q4.ずばり今回の芝居の見所は?
 坪井女史。

Q5.初舞台の感想は?
 舞台の上に立つということは大変だ。途方にくれてしまう。

Q6.演出に一言。
 見捨てないで。

Q7.共演者に一言。
 すみません。

Q8.これからのことを聞かせてください。将来の夢や目標など。
 演研メンバーからは「あいつはどこか旅に出て帰ってこない」と日常にいわれ ているので、その危うさを残しつつも、その期待(?)を裏切り続けるのが当面 の目標。


ロリータの稽古風景です。中央が宇佐美亮。

 


新聞記事より

その2 十勝毎日新聞 2003年6月20日(金)

新人3人初舞台に意欲
 劇団「演研」(片寄晴則さん主宰)の第46回公演「救いの猫ロリータはいま…」(作・清水邦夫)が28、29の両日、帯広市内のライブホール・メガストーン(東6南5)で開かれる。今回は新人3人のお披露目公演。3人は「緊張しているが精いっぱい演技したい」と意気込んでいる。(成田融)

 新人はいずれも市内在住の宇佐美亮さん(26)、館律子さん(24)、金田恵美さん(27)の3人。
 宇佐美さんは帯畜大時代から演劇に興味を持ち、見ているうちに「自分も参加したい」と演研に入団。「見るのと演じるのでは大違い」と難しさを実感しながら「けいこに励んで少しでもいい演技を披露できれば」と話す。
 館さんは高校、大学と演劇サークルに所属。「驚きのシーンが難しく、舞台に立つだけでも精いっぱい」と言いながらも「けいこは厳しいけれども楽しみながらやっています。楽しさが伝わるよう頑張りたい」と明るい。
 金田さんは札幌の大学時代に演劇サークルに所属。先輩の勧めで演研に入った。「まだ、“迷い”があるのか、演技にムラが出る。本番までに瞬発力を養い、役をしっかり自分のものにして臨みたい」と張り切っている。
 「救いの猫−」は演研の10年ぶりの再演で、演出は片寄さんが担当。片寄さんは「若い団員に経験を積ませたい。演じることの難しさを知り、自分の実力を知って初めて見えてくるものも多い。新人たちの頑張りを見て、これからも応援してほしい」と話している。
 チケットは前売り1500円、当日1800円。大通茶館(大通南6)、藤丸チケットぴあで扱っている。問い合わせは大通 茶館(25-7140)へ。

28、29日お披露目公演

 

その1 北海道新聞(夕刊)十勝版一面 2003年5月23日(金)

「劇団演研」3年ぶりの春公演
 帯広の劇団演研(片寄晴則代表)が6月28、29の両日、10年振りの再演となる「救いの猫ロリータはいま…」(清水邦夫作)を上演する。新人三人のお披露目を兼ねており、劇団員は連日けいこに励んでいる。
 同劇団は例年、春と秋の年二回、公演している。しかし、一昨年と昨年は活動拠点の芝居小屋が取り壊しになったり札幌公演を行ったこともあり、春公演としては今回が三年ぶりとなる。
 「救いの…」は劇作家清水邦夫の1985年の作品で、日本海側のさびれた町の図書館分室が舞台。過去に土蔵に閉じ込められた経験を持つ 分室長の女性が、東京から来た大学生のカップルや町の民宿の女将との出合いをきっかけに、徐々に過去のトラウマが呼び覚まされて、異常を来していくというストーリー。
 上演は28日が午後7時、29日は午後2時と午後6時。会場は帯広市東6条南5のメガストーン。チケットは6月初めから発売する。
 演出の片寄さんは「分室長が抱える微妙は心理が伝わる舞台にしたい。虚実ない交ぜの作品をお客さんも一緒になって考えてほしい」と話している。問い合わせは大通 茶館TEL0155-25-7140まで。

来月本番へけいこに熱


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