※このワークショップは終了しました。
  「龍昇の演劇ワークショップ」報告はこちらから(11月18日、更新)


「身体の声を聞く」
そんなワークショップです。

 劇団演研第56回公演「隣にいても一人」に客演していただく、龍昇氏(龍昇企画)による演劇ワークショップです。演劇に興味を持っていただくことを目的にしていますので、実際に演劇をやっている方だけではなく、やられていない方もどうぞ自由にご参加下さい。

日 時 9月9日(日)午後1時〜午後5時
場 所 演研・茶館工房
対 象 高校生以上の演劇に興味がある方
定 員 20名(定員になり次第、締め切ります)
参加料 無料
問い合わせ 劇団演研(TEL0155-25-7140)
申し込み メール(enken@gotohp.jp)
      またはお電話(TEL0155-25-7140)で


講師プロフィール

帯広三条高卒。演劇団(現・流山児★事務所)に入団後、一九八五年に龍昇企画を旗揚げ。以後、俳優兼プロデューサーとして、数々の作品を発表。「アジア・ミーツ・アジア」「フィジカルシアター・フェスティバル」の実行委員を継続して務めるなど、国内のみならず、海外の演劇を視野に入れた幅広い活動を展開中。俳優としての外部出演作に、「プラトーノフ」(MODE)・「空室」(如月小春プロデュース)・「オレステア」(千賀ゆう子企画)・「イエロー・フィーバー」(流山児★事務所)などがある。最近では、自ら演出も手がけている。

 


 

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龍 昇の演劇ワークショップ・レポート

記 富永浩至  

 まずは軽く自己紹介。各自アキレス腱などをよく伸ばし、身体をほぐしていきます。
身体が暖まったら、 さっそくプログラムに入っていきました。

第1部「いろいろな声を出してみよう」です。
 各自、上半身の力を抜き、腕をだらっと下に垂らし、身体を解放させます。そして、自由に声を出していきます。次は腕の力は抜いたままで、腰を使って腕を振り、それを続けながら、また声を出します。これでウォーミングアップ終了です。

  次は声を共鳴させます。まずは倍音(ばいおん)の練習です。すぐ出来た人となかなか出来ない人といろいろですが、まずまず出来るようになったところで2人組みになって、2人で声を共鳴させていきます。 長い音を出したり、短い音を出したりして合わせます。一瞬いいなと思うことがありますが、なかなかきれいに共鳴しません。
 で、今度はさらに全員でやってみました。ゆっくり輪になって歩きながら、共鳴させていきます。さらに部屋を暗くして、それぞれに宇宙をイメージします。1人が出した声が、もう1人に届く。届くとまた、別の人へと声を飛ばす。そうして、全体が共鳴するようにやってみました。
 「いろんな声を出してみよう」と言うことでしたので、このあと、いろいろとやりました。まずはホーミー(のど唄)です。これもちょっとしたコツがいります。龍さんのやるのを皆必死に真似ました。出来るようになるとちょっと面白いです。そして、ヨーデル。これは出来ない人続出です。でも「ヨロレイ、ヨロレイ、ヨロレイ、ヨロレイ、ヨロレイヒー」と皆、雰囲気は出そうと懸命にやりました。次は、大声です。これは出来ました(^_^;)。しかし注文がつきました。始めにヨーデルをやってから、走って中央に進み出て、そして思いっきり叫ぶということです。叫ぶ言葉はこれ。「お待たせしました、ただ今参上!」もう色々やらされているので、誰も恥ずかしさはありません。それぞれに大声を出します。「お待たせしました、ただ今参上!」
  極めつけ、最後は歌です。それも普通に歌うのではなく、オペラのように歌います。歌は「千の風になって」。のどを開放して、皆、オペラ歌手になったつもりで熱唱しました。「せ、ん、の〜、かぜに〜」
ここで休憩です。

第2部です。「声の次は、身体を動かしてみましょう。」
 2人組みになって、1人が仰向けに寝て、もう1人がその身体で遊びます。まず、丁寧に指の一本一本、力が抜けているかを確認していきます。その後は手だけではなく、頭やお尻など身体の色々な部分で相手に圧力をかけます。ゆったりと呼吸をし、息を吐きながら押していきます。お互いに相手を信頼し、身体をあずけられると、これは相当気持ちが良いです。龍さん曰く「相手と接する面積を大きくした方が、安心感が増し、気持ちが良いです」

次はうちの稽古でも良くやる「鏡のエチュード」です。2人ペアになり、互いに両手を出し触れるか触れないくらいにします。どちらからともなく動き、お互いに相手に合わせていきます。途中から曲がかかり、息のあったペアはかなり速い動きをしていました。
「役者はリズム感がないとダメだよ」と龍さん。曲をかけて「これに合わせて、ステップを踏みましょう」。最初は輪になって、グルグル回りながらステップを踏みました。「はい、笑顔で楽しそうに!」と声がかかります。
「次は前に出てやってみましょう」と言うことで、3人ずつ前に出て踊りました。「はい、もっと大きく、元気よく!」皆、汗びっしょりです。
 ここで2度目の休憩です。

さて、第3部。最後は演技についてでした。
 まずは「楽しそうに笑いましょう。そして、そして舞台を横切ります。客席の方に顔を向けたまま横歩きをして下さい」。「は、は、は、わはは」と声を出して笑いながら、何とかやりました。
  段々と条件が付いていきます。次は「見ている人をバカにしながら、でも笑っている」です。なかなか難しいです。顔は笑っているのだが、目は笑っていない状態でしょうか。龍さんは、見ている人に「バカにされたような感じがしましたか?」と問いかけます。「いや、しない」とか「すごくむかついた」とか、色々な意見が出ましたが、実際やってみるとなかなか難しいです。
 「では今度は、皆さんは捕虜です。ゲシュタポの前を笑って通り過ぎます。笑わないと射殺されます。殺されるんですから、必死ですよ。必死に笑います。でも、目には彼らに対する憎悪があります。いいですか?では、ゲシュタポ役を決めます。その人は、笑っていないと思う人を容赦なく射殺してください」。射殺される人、続出でした(^_^;)。
 最後はク−ルダウンするために、ラジオ体操で締めました。4時間に渡ったワークショップ、お疲れ様でした。

   

 

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