はい、まだまだ続きますよ〜。
第2回演劇祭について
富永:では、次に第2回目の話をしていきたいと思います。それで、一回目終わった後、私が、舞台塾のことを佐久間さんのあとを引き継いでやったんだけど、市役所の担当の人にいわれたのは、あと3年続くから毎年やってくれないかって言われたんです。当初は、それぞれの劇団の活動もあるから、3年に一回くらいにしようと言ってたのが、まあお金もらえるのなら、毎年やりましょうかってことになった。
片寄:10月17日のうちの稽古日誌によると、「文化課の酒井氏から、今回の演劇祭の成功により、来年度以降も同様の事業を道の方に申請している。三劇団で来年の演劇祭をするかどうか話し合う前に、予算申請をするのは時期早々じゃないか。予算が付いてしまうと演劇祭をやらなくてはいけない状況になってしまうのではないか」という話が出ています。ですから、終わってすぐにまたやってくれって言われたんですね。
富永:で、やることになったんですね。
片寄:あのとき聞いたのは、第一回目だから札幌から結構観に来たんだけど、実際に道東の三劇団の芝居を観たことがない人たちで、道東でこんなにレベルの高いことをやっているとは知らなかった。道の文化財団の人も、あれはすばらしい企画だったから、来年もやってくれと市の文化課に言ったと聞いています。
富永:それでやることになって、アフタートークが目玉だから、ゲストをどうしようかってなったのですが、動物園が札幌で遊戯祭に出たのはいつだっけ?
松本:演劇祭は2001年で、その翌年の2月にやったんです。
富永:2月にやったんだ。それで坂手洋二さんがその遊戯祭のゲストで来てたんでしょう。
松本:そうです。
富永:そうするとすぐだったんだ、演劇祭が終わって。
片寄:あの時も、道東小劇場演劇祭で札幌の遊戯祭に参加してくれって言われたんだけど、僕らそんなにすぐには出来ないよって断った。動物園は3人だし、若いし、小回りが利くから、代表として動物園を差し向けますって言った。
松本:あれは札幌からオファーがあった時に、帯広の片寄さんから動物園の名前が挙がったんですけどって言われたんです。最初は、行きませんよって言ったんですよ、札幌でやることは考えていないのでって。でも、どういうつもりで片寄さんが言ったのか分からなかったので、ちょっと待って下さいって言って、メンバーと話したんですが、スタッフもいないし無理だろうって。
富永:そうだよね、スタッフがいなければ無理だよ。
松本:いや、いても札幌でやる意味が僕らの中でなかった。で、片寄さんに電話して、こんな話いただいたんですけどもって話した時に、片寄さんが言ってくれたのは、一回やってみるのも勉強じゃないかって。でも、受け入れとかも、帯広でやってくれたようなことは望めないって話したら、まあ一度やってみて、それから、またやるやらないを決めればいいじゃないか、経験としてやってもいいんじゃないかって言葉をもらったので、分かりました、行ってみますということになって、スタッフとかも演研に手伝ってもらったんです。
富永:本当にすぐだったんだ、演劇祭が終わって。
中村:こっちも嫌々だったんで、いろいろと注文つけさせてもらいました。(笑)
松本:そうそう。
中村:畳もそっちで用意して、寿司も用意してって、お願いして。
松本:全部やりますって言ったものの、結局電話でひっくり返るんですよ。畳はそちらから持って来ることになってましたよねとか、でもそこは強気で、じゃあ行きませんからって。(笑)
富永:それは、あそこでやったんだよね、古いコンカリーニョで。
中村:そうです、そしてその時のゲストが坂手さんで、親しくお話しさせていただいた。
富永:あれだよね、坂手さんの評価が、遊戯祭に参加した中で一番よかったわけでしょう、動物園が。
松本:いや、他がとんがった作品ばかりだったんですよ、前衛的と言うか。その中で坂手さんが唯一ホッとしたんだと思いますよ。(笑)
富永:まあ、オリジナルで、あまり訳の分からないことをやられてもね。(笑)じゃあ、2月の時点では、坂手さんにゲストで来て下さいって話をしていないのだから、まだ正式に第2回目をやるって決まっていなかったんだね
中村:そうですね。
富永:それで3月か4月くらいに、いよいよ予算がついたのでやりますかってなって、じゃあ坂手さんと面識があるので、じゃあってオファーしたんだよね。でも、その年の秋なのに、よくスケジュール空いてたね。
中村:そうですね。
富永:そうそう、でも、OKの返事が来るまで長かったよね。なんか燐光群(坂手氏が主宰する劇団)の中国公演があるとかないとかで、それがはっきりするまで待ってくれと。
中村:でも、結局は来てくれましたね。
富永:で、二回目は、ゲストに坂手さんに来てもらって、北芸が何でしたっけ?
加藤:「いかけしごむ」
富永:そうそう、新人の女の子が出ていた。
森田:ああ、みっちゃん(福山美智子)。
富永:彼女は北芸の劇団員でしたか?
森田:そう、劇団員。その前の公演の時に、徳子さん(佐藤徳子)の代役をやってもらった。徳子さんが具合悪くなって、急遽一週間くらいでやってもらったの。
富永:へー。
森田:全部セリフ覚えてもらって。
加藤:それは「カラカラ天気と五人の紳士」だったね。
富永:じゃあ、その徳子さんの代役をやったのが初舞台ですか。
森田:はい、そうです。
富永:じゃあ、「いかけしごむ」が2回目の舞台ですか。それは釧路でやって、その次演劇祭でやったんですか?
森田:はい、はい。
富永:で、二回目の演劇祭は何か思い出がありますか?
森田:あ、あのね、公園でやったんですよ、稽古。
富永:へー。
片寄:中央公園へ行ってね。なんか練習不足だからって。
富永:あ、あ、他の劇団が会場を使っている時に。土曜日に動物園がリハをしている時に、公園に行ったんですか。
加藤:幕開きの登場を直前に決めたんだよ、「いかけしごむ」は。最初に客席から登場した。それを、坂手氏は良かったって、言ってくれたんだよ。それと、アフタートークの時に、「この黒い袋の中に何が入っているんだ」って聞かれたから、「イカですよ」って答えたら、苦笑いをされた。(笑)
富永:は、は、は。(笑)イカは入っていないでしょう。
(つづく)